個別の問題によってアプリで急を要する問題が発生している場合は、ベロシティ アラートを使用してチームに通知します。Crashlytics では、同じ種類のクラッシュまたはアプリケーション応答なし(ANR)イベントが 1 つの問題として扱われます。
アラートをトリガーする条件
アプリの問題が、Firebase コンソールで構成した特定のしきい値を超えると、ベロシティ アラートがトリガーされます。
ベロシティ アラートのしきい値は、クラッシュまたは ANR の影響を受けたユーザーの割合と最小ユーザー数によって定義します。割合のしきい値は、セッションの 0~100% の範囲で設定できます。ユーザー数の最小しきい値は 10 以上の任意の数に設定できます。デフォルトでは、ベロシティ アラートのしきい値はセッションの 1% とユーザー数 25 に設定されています。
この場合、30 分の間に次の条件をすべて満たすと、アラートがトリガーされます。
- アプリの問題が定義されている割合のしきい値を超え、かつそのアプリに設定された最小ユーザー数を超える。
- その期間中にアプリに 10 人以上のユーザーがいる。
- そのバージョンのアプリで、その問題に対して以前にアラートが発生していない。
ベロシティ アラートのしきい値を構成する
ベロシティ アラートのしきい値を構成するには、firebasecrashlytics.config.update
権限が必要です。この必要な権限はデフォルトで次のロールに含まれています。Firebase Crashlytics 管理者、Firebase 品質管理者、Firebase 管理者、プロジェクトのオーナーまたは編集者。
登録した各アプリにベロシティ アラートのしきい値を構成します。アプリごとに異なるアラートしきい値を設定できます。
Firebase コンソールにログインし、プロジェクトを選択します。
[アラート] タブを選択します。
をクリックし、[プロジェクトの設定] を選択します。Crashlytics アラートカードに移動し、[ベロシティ アラート] タブを選択します。
アプリのアラートのしきい値を構成します。
アラートを受信する
デフォルトのアラートを受信する
デフォルトでは、Firebase は Crashlytics のアラートをメールで送信できます。 ベロシティ アラートと回帰の場合、Firebase では、それらのアラートを Firebase コンソールに表示することもできます。
このデフォルトのメカニズムを使用して Crashlytics アラートを受信するには、firebase.projects.update
権限が必要です。必要となるこの権限は、Firebase 管理者、プロジェクトのオーナーまたは編集者のロールにデフォルトで含まれています。
デフォルトでは、Crashlytics からのアラートがトリガーされると、アラートを受信するために必要な権限を持つすべてのプロジェクト メンバーがメールを受け取ります。
自分のアカウントのアラートをオンまたはオフにする
自分のアカウントにおける Crashlytics のアラートのオンとオフの切り替えは、他のプロジェクト メンバーに影響を与えずに行うことができます。この切り替えにおいても、アラートを受信するための権限が必要になります。
Firebase コンソールにログインし、プロジェクトを選択します。
[アラート] タブを選択します。
をクリックし、[プロジェクトの設定] を選択します。Crashlytics アラートカードに移動し、[ベロシティ アラート] タブを選択します。
Crashlytics アラートのアカウント設定を行います。
サードパーティ サービスへの基本的なアラートを設定する
Crashlytics アラートについて、Firebase は Slack、Jira、または PagerDuty のサードパーティ サービスにアラートを送信するためのメカニズムを備えています。
これらの基本的なアラート オプションを設定するには、[
]の プロジェクト設定[統合] タブの手順に沿って進めてください。 [
] の プロジェクト設定[アラート] タブの Crashlytics カードで、個々のアプリに使用する構成を選択し、他のアラートの宛先を構成します。
任意のサードパーティ サービス(Slack、Jira、PagerDuty のみに限定されません)へのアラートの送信について、より詳細な管理とカスタマイズが必要な場合は、高度なアラート オプションについて説明した、サードパーティ サービスへの高度なアラートを設定するセクションをご覧ください。
サードパーティ サービスへの高度なアラートを設定する
Cloud Functions for Firebase を使用して、Crashlytics アラートをチームの希望する通知チャンネルに送信できます。たとえば、ベロシティ アラートのアラート イベントをキャプチャし、そのアラート情報を Discord、Slack、Jira などのサードパーティ サービスに送信する関数を作成できます。この高度なアラート メカニズムを使用すると、サードパーティ サービスに送信される情報を完全にカスタマイズできます。たとえば、役に立つディープリンクを Firebase コンソールに組み込んだり、会社固有のトラブルシューティング情報を追加したりできます。
Cloud Functions for Firebase を使用して高度なアラート機能を設定するには、次の手順を行います。
Cloud Functions for Firebase を設定します。これには、次のタスクが含まれます。
- Node.js または Python の開発環境を設定する。
- Firebase CLI をインストールしてログインする。
- Firebase CLI を使用して Cloud Functions for Firebase を初期化する。
Crashlytics からアラート イベントをキャプチャし、イベントのペイロードを処理(たとえば、Discord のメッセージにアラート情報を投稿)する関数を記述してデプロイします。
キャプチャできるすべての Crashlytics アラート イベントについては、Crashlytics のアラートのリファレンス ドキュメントをご覧ください。